彼岸と此岸

ひがんとしがん
こいつぁどうにもわかりにくい
江戸っ子ならずもまちがえる

ひがんとしがん
ひがんというのはむこっかし
しがんというのはこっちかし
そんなこたぁわかってるのに
やっぱどうにもわかりにくい

ひがんとしがん
むこうに渡りゃこっちがひがん
どちらの岸にも彼岸花
こいつぁますますわかりにくい

ひがんとしがん
考えてると日が暮れる
ぼたもち食って昼寝しよう

マンハッタン、至高の一杯!

昨晩は小阪裕司さんのシークレットトークライブが終わった後、久しぶりに大好きな銀座のBARにひとりふらっと寄ってみた。
かなりご無沙汰していたのだが、店は少しも変わっていなかった。なんとなくホッとする空間と時間だ。私が初めてこのBARを訪れたのは8年前くらいだと思うが、聞けば店は10年目に入ったそうだ。

最初の一杯はギムレットをいただいた。シャキッとするライムの酸味がすばらしい。

二杯目はスコッチウィスキー(ブレンデッド)をストレートで。とてもバランスがよく、香りも素晴らしい。「ブラックボトル」という名のウィスキーだ。白洲次郎も愛飲していたそうな。

そして最後の一杯は、私がこの世で最も愛する(もしかしたらあの世にはもっとすごいものがあるかもしれないが・・・)カクテル、マンハッタンだ。世の中マティーニ派が多いようにも思うが、私は断然マンハッタン派である。
初めてドアを開くBARでは、必ずマンハッタンを注文する。その時のマンハッタンの印象で、またその店に足を運ぶかどうかが決まる。それほどにBARにおいてマンハッタンは私にとって重要なのだ。そして今までいろんな店で飲んだマンハッタンの中で、これぞ世界一と私が思っているのが、この銀座のBARでオーナーバーテンダーM氏がつくる一杯なのだ。
言葉では到底説明できないが、確かに他とはちがう二度と忘れられない何かがM氏のマンハッタンにはある。突き詰めれば単なる好き嫌いなのかもしれない。マティーニに百人百様のレシピがあるように。当のM氏に「何が違うんだろう?」となにげに振ってみた。返ってきたのは「う〜ん、解釈の違いでしょうかね」という一言であった。なるほど、作り手と飲み手の解釈が一致したときに、それが至高の一杯となるのかもしれない。

そういえば、どこか今日の小阪さんのトークとも重なるところがあるように思えた。

明暗分けた2枚のレッドカード

ワールドカップはいよいよ8強対決(準々決勝)が始まった。

現地時間7月2日に行われた2試合で、それぞれ1枚のレッドカードが出された。だが、その招いた結果が真逆であったことは、とても興味深い。

最初の試合、オランダ対ブラジルの試合でレッドカードを出したのは日本人主審の西村さんだ。
ブラジルが逆転を許したあとの後半28分のフェリペ・メロのプレー。倒されてボールを抱えこんでいたオランダ11番ロッベンからボールを無理に奪おうと相手を踏みつけた。西村主審はこれを見逃さず、当然の一発退場*1だ。
実は、このプレーには伏線がある。ブラジルの1点リードで始まった後半8分、同点のオウンゴールを招いたのはメロだった。その後の攻防の中でもメロはロッベンとのマッチアップが続く中、後半23分にオランダの逆転を許し相当にいらだっていた。そこへ出たのがロッベンの倒されてのオーバーアクションとボールを抱え込むプレー。まんまとハマってしまったと言う感じだ。
メロの退場で10人になったブラジルは、思うようにオランダの攻撃をしのぎながら攻めることはできず、とうとう追いつく事ができず、2大会連続で準々決勝敗退という苦い結果となってしまった。
相手を踏みつけてレッドカードと言えば、98年フランス大会でのジダンの退場を思い起こすが、あれは予選リーグでの出来事だった。負ければ後がない決勝トーナメントで、もう少し冷静になれなかったのだろうか。今回のブラジル代表は鬼軍曹ドゥンガの下、あまりファンタジーあふれるプレーは見られなかった。組織的な守備は強力だったが、予選リーグでは相手にリードを許す場面は一度もなかったし、想定外の状況に若さが出たのかもしれない。だが、メロの不用意なプレーが払った代償はあまりにも大きい。

一方のウルグアイ対ガーナの試合では、ルイス・スアレスのレッドカードが逆にチームを救った。1:1の同点で試合は延長戦に持ち込まれた。そして迎えた延長ロスタイム、ガーナの決定的なシュートをウルグアイのFWルイス・スアレスが、なんと手でゴール阻止。退場、そしてPK献上。しかし、このPKをガーナのギャンがはずしてしまい、試合はPK戦での決着へ。このPK戦を制したウルグアイが準決勝進出という結果となった。
延長ロスタイムでの失点は、試合を決定づけてしまう。レッドカードをもらいPKを献上しても、その時点での失点はなく味方に可能性が残される。もちろん、フェアプレーの精神からはレッドカードになるプレーを(私も審判員の端くれとして)決して賞賛することはできないが、徳俵に足がかかった状態の味方チームをルイス・スアレスの咄嗟のマリーシアが救ったことは間違いない。

ブラジルとウルグアイ、同じ南米のチームでありながら、もらったレッドカードの意味はあまりにも違いすぎた。よく「サッカーは審判の判定も含めてサッカーなのだ」と言われるが、強いチームというのは単に技術や運動能力に優れた選手を多く擁するだけでなく、組織力や精神力、さらにはルールや審判の判定を味方につけるある種のずる賢さも持ち合わせている。

本当にサッカーそしてワールドカップは面白い!

【追記】
メロは判定に不満そうだが、あのレッドカードは後方からの危険なタックルなどプレー中に起きた「著しく不正なファウル」ではなく、相手を殴るなどと同様の「乱暴な行為」によるものだ。どれだけ激しく相手に行ったかが問題なのではなく、相手を踏みつける行為そのものが退場に相当する乱暴な行為とみなされている。この発言を見ても、メロとスアレスのルール理解の差は歴然としている。メロはルール理解が足りずに、迂闊にレッドカードをもらい、スアレスは退場覚悟の上でチームを救った。

ホーム7連勝!

われらがレイソルは14試合終わって負けなし、ホームでは7連勝。とはいえ今日は初の2失点でちょっと危なかったので、勝ててうれしいぞ。中断まであと2試合、気を抜かずに連勝街道を進んでくれ!

新キリン生茶

キリン生茶が美味しくなった。正直にそう思う。

なんというか、香りがすごく良いのだ。製法に秘密があるそうだが、その辺はどうでもよい。
で、この香りどこかで記憶にあると思ってずっと思い出そうとしていたのだが、わかった!
そうなのだ、春摘みダージリンティーの瑞々しくフルーティな香りと同じなのだ。
久々にストライク!という感じだ。

キリンビバレッジから何かもらっているわけではない。やはり、かつてクライアントだったコカ・コーラ社の製品に対するロイヤルティがあるので、最近までマイお茶飲料は「綾鷹」であった。伊右衛門も美味しいとは思うが、そこはコカ・コーラ社のライバルの製品ということで割り引いて見てしまうところがあった。しかしだ。それでも今度の生茶は美味しい。そう認めざるを得ないデキだと思う。

ぜひ一度試してみてもらいたい。特にダージリン好きの人には。

キリン生茶のページ