年賀状と年賀メール

 昨年から、仕事関係の人には年賀状を出すのをやめた。個人的なつながりのある人とは、今でも年賀状を交換しているが、仕事関係の人に年賀状を出したところで、おそらく三が日はオフィスでそれを目にする人は少ないだろうし、相手に返事を書く手間を煩わすこともあまりよろしくない。

 で、どうしたかと言うと、年賀メールに変えてみただけのことだ。年が明けて一般的に仕事始めとなりそうな日(今年で言えば5日)にメールを送った。今年は400通ほど送ったのだが、実に100人くらいの方からは、ごていねいに返信をいただいた。もちろん一度も会ったことのない人に送っているわけではないが、4人に1人からレスポンスがあるDMというのはそうはないと思う。海外ならどうなのかはわからないので、日本人が特別律儀なだけかもしれないが。

 いずれにせよ、年賀メールというのは意外に読まれているのだな、というのが実感だった。もちろん全員に全文同様のメールをbcc:で送っているわけではない。宛名とその人に合わせたひとことは一件ごとに変えている(まあそれ以外は「以下同文」だけど)のだ。

 そういえば、昔の会社の先輩だった某俳人からの年賀状には、ずっと手書きを通していて携帯電話も持っていないが、普通に暮らしていけると書いてあった。逆に娘の世代は年賀状を書くより「ケータイであけおめ〜る」があたりまえのようだ。

 いずれにしても、グリーティングというのは気持ちの問題なのだろう。どんなメディアで伝えるかはさして重要ではないのかもしれない。